池袋 賃貸の魅力に迫る
最先端の医療技術ではつねに、アメリカは世界をリードしている。
だが、利益率が低く、退屈ではあるが、長い目でみて効果が大きい部分では、アメリカの医療制度はとんでもなく質が低い。
たとえば産前産後の健康維持や、複数の慢性病があって医療費がかさむ患者の治療などだ。
医療費の削減を求める圧力が強まっているが、経費削減だけを目的にするかのような風潮は間違っている。
医療産業は経済のなかでもとくに活力があり、技術革新が活発な分野だ。
電子技術とバイオテクノロジーの発展の原動力のひとつとして重要であり、アメリカの経常収支の問題でも、黒字部門として重要である。
さらに、医療産業は雇用の面でも経済に貢献しており、賃金水準が平均を上回り、専門職やそれに近い職の種類が増えている。
医師の助手や、画像処理技術者、呼吸療法士など、さまざまな職種がある。
経済理論で考えれば、医療産業は急速に成長するのが当然である。
人は豊かになるほど、消費を増やすためより、寿命をのばすための支出を増やそうとするはずだからだ。
玩具をもうひとつ買って得られる楽しみよりも、寿命を一年のばし、いまもっている玩具を一年長く使って得られる楽しみの方が大きくなってくるのだ。
2030年前後には、医療費はGDPの25パーセントから30パーセントに達するとわたしは予想しているが、経済成長率が低いか中程度にとどまったとしても、この医療費を負担できないとは思えない。
この水準になっても、いとはいえ、現在の医療制度が極端に無駄が多く、全体が混乱状態にあるのも事実だ。
アメリカの医療費は人口一人当たりでみて、他の先進国の2倍になっているが、それだけ支出しても結果がよいとはいえない。
問題の多くは、医療が他の消費者市場とほぼ同じだと主張されていることに起因している。
同じではないのだ。
通常の市場では、新製品を早く市場にだした企業がふつうは勝者になる。
アメリカの医療産業でも最先端部分では同じ考え方がとられており、どの国よりも早く新技術が導入されているが、これはよいことではないのだ。
1990年代と2000年代に導入された冠動脈ステントが好例である(ステントは金属製の網状チューブで、心臓をとりまく冠動脈に挿入し、狭くなった血管を押し広げる)。
アメリカでは臨床データが不十分な時期に最新のステントが急速に普及したが、データが集まるようになって対象を絞り込む必要に迫られ、この方法が適した患者だけに使われるようになった。
他国ではもっと慎重に導入しており、使用率が徐々に上がっていった。
アメリカでは当初、極端に高かった水準から低下し、やがて他国とほぼ同じ水準で安定している。
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